世界には地域色豊かで様々な面白いコーヒーが存在していますが、世界で一番値段が高いと言われているコーヒーを知っていますか?
高級な品種であるブルーマウンテンやコナコーヒーではありません。インドネシアで収穫されるコピルアクと呼ばれるコーヒーです。
数あるコーヒーの中でも特にユニークなのがコピルアクです。
特にコピルアクの製造方法は他に例を見ません。製造方法の面白さと希少性から世界で一番高いコーヒーとして知られています。
世界的にも珍しいコーヒー「コピルアク」について知りたい方はコチラへ♬
世界で一番値段が高いコーヒー「コピルアク」
コピルアクはジャコウネコと呼ばれる動物の糞(ふん)から作られます。
えっ!?糞からコーヒーが作られるの?大丈夫なの?と
思われる方も多いと思いますが、きちんとしたコーヒーなんです。
では、どのようにジャコウネコからコーヒーを採取するるのでしょうか!?
インドネシアに生息しているジャコウネコは真っ赤に熟しているコーヒーチェリーを食べます。
ジャコウネコは雑食なのでなんでも食べてしまいます。
このジャコウネコが食べたコーヒーチェリーはコーヒーの種を含んでいて、その種が体内で消化されずにふんと一緒に排出されます。
このコーヒーの種がコピルアクと呼ばれています。
ジャコウネコの香りの秘密は?
ジャコウネコの肛門付近から出る分泌液は霊猫香(れいびょうこう)と呼ばれ様々な香水などに使用されています。
最も有名な香水であるシャネルの5番にも使用されています。この霊猫香(れいびょうこう)は香水の香りを持続させたり、花の香りを際立たせる細分が含ませています。
このようにジャコウネコは香りと深い関係を持った動物なんです。
一説ではクレオパトラも霊猫香(れいびょうこう)を自身の美容のために使用していたとも言われている貴重な香りです。
これがコピルアク香りを高めていると言われています。
コピルアクが出来るまで
コピルアクはジャコウネコのフンに付着している菌による発酵が行われ独特の香りを生み出すと言われています。
コピルアクは体外に排出された後洗浄を行い乾燥させます。
乾燥により豆の水分率が下がってから豆を焼く焙煎を行います。
この焙煎ではコピルアクの香りを大切にするために、通常よりも浅い焙煎度で焙煎されます。
浅い焙煎は深みやコクが出にくい分、酸味やフルーティーさなどは感じやすくなります。
コピルアクは香りを最大限に引き出すために考えられた工程です。
値段が高い理由として圧倒的な貴重性が挙げられます。
そもそもジャコウネコ自体がとても貴重な動物なため、収穫量を大幅に増やすことは難しいとされています。
現在ではコピルアクのためにジャコウネコを飼育している農家もいるみたいです。
この世界で一番価格が高いコーヒーとして有名になったことでコピルアクの偽物も出回っているそうです。
きちんとしたコピルアクを見分けるためにも信頼できるコーヒー屋さんでの購入をお勧めします。
映画 [最高の人生の見つけ方]のコーヒー
コピルアクは日本で2008年に公開された映画「最高の人生の見つけ方」で登場したコーヒーとして知られています。
この映画は名優モーガンフリーマンとジャックニコルソンが主演の映画で、劇中にコピルアクがジャコウネコのフンから作られている事を知るシーンがあります。
その映画の印象が強く [最高の人生の見つけ方]で登場したコーヒーとして有名になりました。
コピルアクのまとめ
コーヒーは育つ環境によって大きく風味や特徴が変化する面白い食品です。
一口にコーヒーといっても、品種や製造方法によって異なる香りや風味を持っています。
でも、まさかジャコウネコのフンから採取されるコーヒーがあるなんて思わないですよね。
機会があったらぜひ飲んで欲しい珍しいコーヒーの一つです。